私は通勤で使う自転車の小さいカスタマイズを楽しんでいます。
ここ最近でのカスタマイズはフロントチェーンリングをシングル化しました。
![](https://i0.wp.com/www.enjoycyclingservice.com/wp-content/uploads/2022/08/20200511_124713-1024x768.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
なんでやろうと思ったのか、実際どうなのかを体験の範囲でお知らせしたいと思います。
・何でシングルにしたか
以前からグラベルやシクロの一部で採用されており、漠然としたスタイルへのあこがれと最近はロードの一部でも採用され実際どうなんだろう?という疑問、新しいバイクにクランクを持って行ってしまったための必要に迫られて、という現実的なポイントです。
・シングルがいいのか?
シングル「が」いいのかどうかは用途によりますね。
1×11なのか2×11なのかは被る部分があるにせよ、ダブルのほうがより幅広く使えることは間違いないと思います。
選択肢としてシングル「も」あり、という認識がいいと思います。
(MTBなどは12速への多段化とワイド化、リヤの最大ローギアが50Tほど。
フロントがダブルでなくてもかなりの範囲を賄えるようになった。
ただワイド化のデメリットは変速フィーリングは落ちるのでロードのようなスパスパと決まる変速を求めるとすこし物足りないかもしれません。)
・シングルで大丈夫?足りなくない?
実際やってみようと思った時の心配はギヤの選択肢が足りないのでは?という疑問。単純に50*34を50だけにすると登りがあったときにしんどいのでは?
50*34を34だけにするとトップスピードが物足りないのでは?という疑問。
なので多くのグラベルやシクロクはシングルの場合は50*34のちょうど中間位の40T前後を採用していることが多いですね。
・メリット
シンプルにリア変速だけになるので直感的になり、フロントギヤのがちゃがちゃに悩まされなくなります。信号待ちでアウターローに入ってしまいうっかりペダルを逆回転→外れるというリスクもなくなります。うっかり変速をミスってチェーンが外れることもありません。
そのためにはしっかりと対策をすることが必要なのですがそれは後述します。
実際にシングルにしてからチェーン外れはありません。
シンプルになる、クランク周りがすっきりするのでインナーとアウターギヤの間に汚れがたまりにくくなる。フレームの掃除がしやすくなる、という利点も。
デメリットは?
自分は主に通勤と少しのグラベル遊びですがほとんどデメリットを感じていません。
ただロードバイクでやった場合はデメリットもあると考えています。
先に述べたように50*34の2枚あるはずのいずれかがないと考えると、想像どおりです。普段はアウターしか使わない人が多いかと思いますが、登坂でギヤが足りなくなるリスク、インナーしかない場合はすぐに踏み切ってしまい速度が伸びないリスクです。
・ギヤ比でみてみよう
もう少し想像しやすいように「ギヤ比」などから見てみましょう。
これはとあるアプリを使用して計算してみました。
![](https://i0.wp.com/www.enjoycyclingservice.com/wp-content/uploads/2022/08/Screenshot_20200525-074539_Gear-Calculator.jpg?resize=1080%2C1469&ssl=1)
![](https://i0.wp.com/www.enjoycyclingservice.com/wp-content/uploads/2022/08/Screenshot_20200525-074610_Gear-Calculator.jpg?resize=1080%2C1464&ssl=1)
タップorクリックで大きくなります。
左からコンパクトクランクのアウター50T、インナー34T,一番右はシングル40Tです。
リヤスプロケットは11速の11-32。
それぞれギヤ比とケイデンス80rpmの場合の計算値としての速度。
![](https://i0.wp.com/www.enjoycyclingservice.com/wp-content/uploads/2022/08/Screenshot_20200525-074539_Gear-Calculator_2nd-630x1024.jpg?resize=630%2C1024&ssl=1)
![](https://i0.wp.com/www.enjoycyclingservice.com/wp-content/uploads/2022/08/Screenshot_20200525-074610_Gear-Calculator_2nd-645x1024.jpg?resize=645%2C1024&ssl=1)
ちょっと画像を加工して並べてみるとほんとにちょうど間くらいになっているのがわかります。
なので用途がこの範囲にに収まっていればかなり現実的になると思います。
参考までにいうと最近のMTBなんかはフロントギヤがさらに小さく、リアのローギアはさらに大きくなっていてかなりローギアに振っていることがわかりますね。
・フロントシングルにするためには
方法としてはチェンリングを一枚外すか、専用クランクの導入がオススメ。
ただ単純にダブルのクランクからギヤ板を一枚外してFメカ外すとチェーン落ちが頻発します。
これはダブルの変速するチェーンリングはスムーズに変速するための刃先加工をしているので、リアのスプロケットのどの位置にチェーンがかかっているかという関係性で「落ちやすい」という現象が起こります。通常ダブルであればFメカがついているのでそれがある程度抑えてくれている効果もあります。
一昔前はそれを解消するためにチェーンを押さえる「ガイド」とかをつけていることもあったのですが最近は「ナローワイド」というチェーンリングを使うことで解消しています。
これはチェーンのアウターリンク、インナーリンクにそったデザインとなっております。
![](https://i0.wp.com/www.enjoycyclingservice.com/wp-content/uploads/2022/08/20200526_131430-scaled-1-1024x768.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
分かりづらい写真ですいません
刃先が一枚飛びで「厚い」「薄い」「厚い」「薄い」を繰り返しており、チェーン側の「厚い」「薄い」に順応してチェーンと刃先がしっかりとかみ合うようになっています。
お使いにクランクにあったナローワイドのチェーンリングを使用するかシマノグラベルコンポのGRXのシングルクランクを使用する方法もあります。
私はせっかくやるなら「それっぽい外観」(笑)にしたかったのでナローワイドタイプのチェーンリング装備のシマノGRXのクランクをインストールしました。
![](https://i0.wp.com/www.enjoycyclingservice.com/wp-content/uploads/2022/08/20200511_124722-1024x768.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
かっこいいですよね!ね?ね?!
正直「やったほうがいい!!」「やるべきだ!」というカスタマイズではありませんが私には満足感の高いカスタマイズでした。通勤や街乗りに近いバイクならやってみるのも面白いです。